2. どのような運動があるのですか?

 

血友病の運動療法の実際

 


関節の動きをよくしたり筋力をアップするための運動にはさまざまな種類と方法があります。しかしながら、これらすべての運動が血友病の患者さんにふさわしいものとは限りません。例えば、出血後間もない時期に関節に負担のかかる運動や痛みの強い時期の激しい運動はかえって出血を起こし、血友病性関節症への進行を早めてしまう結果にもなりかねません。適切な時期に適切な運動を心掛けることで効果的なリハビリテーションを行うことができます。また、これらの運動は短い時間でも気長に続けることが必要です。したがって、あまり運動を意識しないで日頃の生活の中で運動を取り入れた動作を毎日、僅かでも繰り返すことが大切となります。実際の運動は「関節を動かす運動」と「筋力を強化する運動」、そして「これらの組み合わせの運動」(全身調整運動やスポーツ)などが中心となります。ここでは関節を動かす運動(関節可動域訓練)や筋力アップのための運動(筋力強化訓練)を主に紹介していくことにします。